PHFS Heat Flux Sensor

PHFS熱流束センサーは、ふたつの媒体の間を輻射、伝導、対流で移動する熱エネルギーを測定します。熱電対や測温抵抗体(RTDS)が温度測定だけを提供するのに対して、熱流束センサーはどこに熱の移動があり、どれ位の量がどちらの方向に移動するかを感知することができます。熱の流れを直接測定できることから得られる情報は、様々な適用業務に有用です。

「カプセル密封タイプ」と 「非カプセル密封タイプ」

FluxTeq社の”PHFS”センサーは、シート状の安価な熱流束センサーで、薄い銅フィルムに密封された「カプセル密封タイプ」と 「非カプセル密封タイプ」の製品があります。

非カプセル密封タイプ 厚さが0.26mmで湾曲することができるため、パイプに貼り付けて使うことができます。
カプセル密封タイプ 堅牢ですが厚さが0.45mmと、「非カプセル密封タイプ」の0.26mmに比べて厚く作られているため、湾曲させることはできません。

アプリケーションの例

建物の温度管理

一日の特定な時間、特定な気象条件で、何処から熱が逃げていつかを見付けるために、センサーを建物の壁や窓に貼り付けることが出来ます。例えば風や雨が特定な方向から建物に吹き付けて来ると、その条件に晒されている側からより多くの熱が逃げていきます。このような現象を感知することは、エネルギーを保つためにどの部分を直接暖める、あるいは冷やすかを決定することに役立ちます。

“U値”・”K値”・”R値”評価

“U値”、”K値”、”R値”とはビル建築素材などの断熱性能を評価する測定数値です。
“U値”、”K値”は熱貫流率、”R値は熱抵抗値を表します。日本国内では以前熱貫流率を”K値”と呼んでいましたが、熱貫流率を表す記号が国際的には「U」が使用されていることから、平成21年4月より“U値”と呼ぶように変更されました。
“U値(W/m2K)”:熱貫流率は熱の通り易さ、”R値(m2K/W)”:熱抵抗値は熱の通りづらさを表す数値です。
ある素材の1m2単位で、表/裏両面の温度差1℃の違いによりどのくらいの熱(ワット数)が通るかを表しています。“U値”が低いほど、その素材の断熱性能が優れているということです。逆に”R値“は高いほど、断熱性能が優れていることになります。ビルの冷暖房には多量のエネルギーが消費されます。現在多くのビルは断熱性能が悪いためエネルギーの無駄があり、ビル所有者やテナントには相当な経済的コストが掛かっています。このため、ビル建築素材の断熱性能を実験的に、正確かつ信頼性のあるデータを取得する必要があります。ISO9869に熱流測定方法の詳細があります。

材料の熱特性

ある材料(物質)の熱特性の知識は様々な適用業務に重要です。熱流束センサーは熱伝導率などの、材料の重要な熱特性を決定するために使われます。

着装技術

直接熱流束を測定することは、カロリーの燃焼を正確に測る最も正確な方法です。異なる環境での異なる運動で、肉体は異なる反応をします。熱流束センサーはこのような条件で、どれくらいの熱が肉体から失われていくか、絶え間なく追跡するのに役立ちます。

研究開発

熱の管理、熱の監視、エネルギー効率を持つあらゆる研究開発に、熱の移動は、重要な項目です。熱流分野での研究開発をより簡単にしたり、商品に採用したりして、熱流束センサーを様々な方法で使うとが出来ます、例えば臓器の中の血液の環流推定の研究に、熱流束センサーが使われています。

標準仕様

※表の右部分が隠れて見えない場合は、 表を指で左右になぞるとご覧いただけます。

  PHFS-01
非封入タイプ
PHFS-01e
封入タイプ
PHFS-09
非封入タイプ
PHFS-09e
封入タイプ
センサー寸法 (cm) 3.0 × 3.0 9.5 × 10.5
感知エリア (cm) 2.54 × 2.54 8.8 × 9.5
センサー厚さ (mm) 0.26 0.45 0.26 0.45
感度 (公称値) 0.50 μV(W/m2)
5mV(W/cm2)
0.55 μV(W/m2)
5.5mV(W/cm2)
5.5 μV(W/m2)
55mV(W/cm2)
6.0 μV(W/m2)
60mV(W/cm2)
熱抵抗値 (K/W) 0.9 1.1 0.9 1.1
熱流束レンジ +/- 150kW/m2
温度範囲 -50℃ ~ +150℃
応答速度 0.59秒(公称値)

* 仕様は予告なく変更されることがあります。弊社にご確認ください。

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